この記事では、体育祭の「選手宣誓」について、初めての方でも安心して準備できるように、やさしく丁寧にご紹介していきます。
- 選手宣誓の意味や役割
- 原稿の作り方・話し方のポイント
- タイプ別の例文10選
- 不安を和らげるコツ
などをぎゅっとまとめました。
どんなふうに話せばいいの？
と悩んでいる方に、少しでもお役に立てたらうれしいです。
体育祭の選手宣誓とは？｜意味・目的・役割を再確認
体育祭の始まりを告げる「選手宣誓」は、競技に参加する代表が、みんなの前で“誓い”の言葉を述べるとても大切なセレモニーです。
まさに体育祭の幕開けを飾る、特別な瞬間です。
この宣誓には、競技に臨む心構えや、仲間との団結、そして支えてくれる周りの人たちへの感謝など、さまざまな想いが込められています。
そして何より大切なのは、上手に読むことではなく、「気持ちをこめて伝える」こと。
言葉の上手さよりも、その人自身の誠実さや素直さが伝わることの方が、はるかに感動を生みます。
たとえば、緊張して少し声が震えても、それでも一生懸命に想いを込めた言葉なら、必ず誰かの心に届くものです。
宣誓の内容には、こんな気持ちが込められることが多いです：
- 正々堂々と戦うという強い決意
- クラスメイトやチームメンバーとの一体感や絆
- 先生や家族、応援してくれる人たちへの感謝の気持ち
このような「体育祭を心から楽しみたい、そして大切にしたい」という想いを宣言することで、自分自身だけでなく、聞いているみんなの気持ちにも火が灯ります。
選手宣誓は、ただのあいさつではありません。
競技を前にして、自分自身とみんなに対して誓う、少しだけ背筋が伸びる、そんなすてきな時間なのです。
どんな人が選ばれる？｜選手宣誓者の特徴と心構え
「なんで私が選ばれたんだろう？」と、急に名前を呼ばれてびっくりしてしまうこともありますよね。
中には「自分にできるのかな？」と不安になってしまう方もいるかもしれません。
でも安心してください。
選手宣誓に選ばれるのに、特別なスキルや条件が必要というわけではありません。
たとえば、声が大きいとか、スポーツが得意とか、学級委員をしているから…といった理由だけでは決まりません。
実は、もっと日常の中にある“あなたらしさ”が評価されているんです。
- まじめにコツコツ努力している姿
- 困っている友達にそっと手を差し伸べられるやさしさ
- いつもニコニコしていて、周りを明るくしてくれる雰囲気
- ルールを守り、みんなのお手本になるような行動
- 「この人ならきっと、みんなの気持ちを代表してくれる」そんな安心感
つまり、先生や友達は、あなたの普段の言動を見て「この子なら」と感じたからこそ、選んでくれたのです。
もちろん「うまくできるかな」と不安になる気持ちは自然なこと。
でも、完璧じゃなくても大丈夫です。
一番大切なのは、あなたの素直な気持ちを、自分の言葉でまっすぐ伝えること。
それだけで、聞いている人の心にきっと届きます。
失敗を恐れすぎず、自分らしい宣誓を目指しましょうね♪
あなたなら、きっと大丈夫です。
宣誓文を書く前に考えるべき5つの基本テーマ
宣誓文を書く前に、「自分はこの体育祭を通して、どんな気持ちを伝えたいんだろう？」と一度立ち止まって考えてみましょう。
たくさんの人の前で話すのは緊張しますが、自分の心の中にある想いを整理できると、自然と言葉もまとまりやすくなります。
ここでは、宣誓文を考えるときに役立つ“基本の5つのテーマ”をご紹介します。
- 感謝 … 体育祭を準備してくれた先生、応援してくれる家族や友達、いつもそばで励ましてくれる仲間への「ありがとう」の気持ちを込めましょう。「支えてくれる人がいるからこそ、今の自分がある」と感じられるような、やさしい視点があると素敵です。
- 団結 … 「一人じゃない、みんなで頑張る体育祭」という意識を大切に。クラス全体のつながりや、お互いを応援し合う温かい雰囲気を言葉にできると、聞いている人の心もほっこりします。
- 誠実さ … 勝ち負けにこだわる前に、正々堂々とした姿勢が何より大切です。ルールを守り、フェアに戦うという意志を込めて、自分たちの競技に対する真摯な姿勢を表現してみてください。
- 挑戦 … 体育祭では、日ごろの努力を出し切る場面も多いはず。「あきらめずに走りきる」「勇気を持ってチャレンジする」など、自分自身との戦いに向かう気持ちを込めると、ぐっとリアルで力強い宣誓になりますよ。
- 未来 … 体育祭を通して「どんな成長をしたいか」「どんな自分になりたいか」という未来のビジョンを描いてみましょう。目の前のことだけでなく、その先を見据えたメッセージを添えると、聞く人の心にも響きます。
この5つのテーマは、すべて取り入れなくても大丈夫。
どれかひとつ、自分の気持ちにいちばん近いものを選んで、それを軸にシンプルにまとめてみてください。
「難しく考えすぎず、素直な自分の言葉で」。
それが、いちばん心に響く宣誓文になりますよ。
宣誓文を組み立てる5ステップ
宣誓文には、決まった形はありません。
でも、伝えたいことをしっかり整理しておくと、自分の言葉で堂々と話すことができます。
ここでは、初心者さんでも簡単に組み立てられる5つのステップをご紹介します。
①導入：注目を引くインパクトある一文
冒頭の一言は、聞く人の心をグッと引き寄せる大切な部分です。
たとえば…
「今、私たちはここに立っています！」
というように、はじまりを感じさせる力強い一文からスタートしましょう。
場面に合った雰囲気をつくるために、少し声のトーンを上げると◎。
他にも、
- 「私たちは、今日という日をずっと楽しみにしてきました」
- 「このグラウンドに、私たちの想いをのせて…」
など、少し詩的な始まりにしてみても素敵です。
②誓いの核心：スポーツマンシップを具体化
宣誓のメインとなるパートです。
どんな気持ちで競技に取り組むのか、自分の言葉でしっかり伝えましょう。
「私たちは最後まであきらめず、全力で競技に取り組むことを誓います。」
このように、目標や覚悟を明確に表現すると良いですね。
さらに一歩踏み込んで、
- 「勝ち負けにこだわるよりも、最後まで走り抜けることを大切にします」
- 「応援されるにふさわしい姿で、競技に挑みます」
といった誓いもおすすめです。
③感謝と敬意：支えてくれる人への想い
体育祭は、たくさんの人たちの協力で成り立っています。
普段は照れくさくて言えない「ありがとう」を、この場で言葉にしてみましょう。
- 「私たちは、準備をしてくださった先生方に心から感謝します」
- 「いつも応援してくれる家族に、ありがとうを伝えたいです」
- 「応援してくれる友達がいるから、私たちは全力で頑張れます」
やさしい気持ちが伝わると、会場全体の空気も温かくなりますよ。
④未来への決意：目標やスローガンを込める
ここでは、自分たちがこの体育祭を通してどんなことを得たいか、未来に向けたメッセージを込めます。
- 「この経験を通して、もっと強く、優しくなりたい」
- 「努力の大切さを、仲間とともに学びたい」
- 「今日を人生で一番の思い出にします！」
クラスのスローガンや目標を盛り込むと、より一体感のある内容になります。
⑤締めくくり：日付・名前で力強く結ぶ
最後は、宣誓の証として日付と名前を添えましょう。
ここで声を少し張ると、聞く人の印象にも残ります。
「令和◯年◯月◯日 ◯◯中学校代表 ◯◯◯◯」
これで、あなただけの宣誓文の完成です。
堂々と、自信をもって伝えてくださいね。
短くても伝わる！印象に残る宣誓文の作り方
「長い文章を覚えるのは苦手…」
「緊張するとすぐに頭が真っ白になっちゃう…」
という方も、どうか安心してくださいね。
実は、選手宣誓は“長さ”ではなく、“想い”が一番大切。
短い言葉の中にも、きちんと気持ちを込めれば、それだけで素敵なメッセージになるんです。
短い宣誓の魅力はこんなところにあります：
- シンプルで覚えやすい
- 聞く人の心にまっすぐ届く
- 伝えたいことがぶれない
- 声に出すときも緊張しすぎずに言いやすい
たとえば、こんなふうに考えてみましょう：
- 誰に向けて伝えたいのか（先生？仲間？家族？）
- 自分はどんな気持ちで臨みたいのか（楽しむ？頑張る？感謝する？）
- その想いを、やさしい言葉でギュッとまとめる
実際の例としては…
「私たちは、仲間と共に最後まで走りぬくことを誓います。応援よろしくお願いします！」
これだけでも、真剣さ・団結・感謝がすべて伝わりますよね。
他にも…
「私たちは、正々堂々と、そして笑顔で体育祭を楽しむことをここに誓います」
「どんな場面でも、力を合わせて立ち向かうことを、仲間と約束します」
このように、短いけれど心に響く言葉はたくさん作れます。
短くてもOK。
あなたらしい言葉で、あなたらしい宣誓を届けてくださいね。
表現テクニック＆避けたいNG例
宣誓文は、「どんな言葉を使うか」で印象が大きく変わります。
少しだけ表現を工夫することで、聞く人の心にぐっと響く文章になりますよ。
ここでは、「もっと魅力的に聞こえる表現のコツ」と「気をつけたいNGな例」をあわせてご紹介します。
💡 より魅力的に聞こえる表現
よくある言葉でも、少し言い換えるだけでぐっと心に残りやすくなります。
- 「全力でがんばります！」→「力の限り挑みます！」
- 「頑張ります」→「やりぬきます」「挑戦します」「最後まで走り抜きます」
- 「一致団結します」→「心をひとつにして挑みます」
- 「思い出に残る日にします」→「一生の宝物になるような日にします」
- 「応援よろしくお願いします」→「応援の力を胸に、全力で挑みます！」
より具体的で、情景が浮かぶような言葉選びをすると、聞いている人にもメッセージがしっかり伝わりますよ♪
また、リズムよく言い切る形にすると、読みやすくて印象にも残りやすいです。
🚫 NGな例
せっかくの宣誓も、伝わりにくい表現だと、もったいなく感じてしまいます。
- 抽象的すぎる言葉（例：「すごい」「すばらしい」だけでは気持ちがぼやけてしまいます）
- ダラダラと長すぎる文章（聞く人も理解しづらく、気持ちが伝わりにくくなります）
- 一文が長くて読みづらい（読んでいる本人も途中でつまずいてしまうことも…）
- 難しすぎる言葉や漢字（聞き手の年齢層によっては伝わらない場合もあるので注意）
難しい言葉を使おうとしなくても大丈夫。
やさしく、丁寧で、わかりやすい表現を心がけることが何より大切です。
あなたらしい言葉で、あなたの想いを届けましょう。
タイプ別！おすすめ選手宣誓例文10選
1. 定番・王道スタイル
私たちは、正々堂々と競技に臨み、仲間とともにベストを尽くすことを誓います！ 仲間と力を合わせ、最後まで一歩も引かず、清々しい勝負をすることをここに誓います。
2. 青春熱血スタイル
全力でぶつかり、笑い、涙し、仲間とともに走り抜けます！ この瞬間にかける情熱を胸に、悔いのない戦いをし、青春の1ページを全力で彩ります！
3. 感謝重視スタイル
支えてくれるすべての人に感謝し、思い出に残る1日にすることを誓います！ 準備をしてくださった先生方、いつも見守ってくれる家族へ。感謝の気持ちを胸に、一生忘れられない1日をつくります！
4. ユーモア・時事ネタ入りスタイル
私たちは、筋肉痛にも負けず、スマホよりも速く動くことを誓います！ 笑顔とエンタメ精神を忘れずに、笑いあり涙ありの体育祭を全力で駆け抜けます！
5. SDGs・環境意識スタイル
地球にも優しく、自分たちにも正直に、笑顔で走りぬくことを誓います！ ゴミを出さず、使う水も大切に。競技も環境も全力で守る、未来志向の体育祭にします！
6. 英語ミックススタイル
We promise to play fair, do our best, and enjoy every moment of this day! With our hearts united, we will cherish this special day, compete with pride, and create memories that will last forever.
7. クラス対抗を盛り上げるスタイル
優勝は、私たちのクラスがいただきます！全力で戦い抜きます！ 勝利への執念とクラスの団結力を武器に、絶対に負けない強い気持ちで挑みます！応援も声を合わせて盛り上げていきます！
8. 観客参加型スタイル
見てくださる皆さんと一緒に、体育祭を最高の思い出にします！ 手拍子や声援を力に変えて、会場が一体となるような熱い一日をみんなで作り上げましょう！
9. インクルーシブスタイル
誰もが楽しめる体育祭を目指し、協力しあって頑張ります！ 得意・不得意を超えて、ひとりひとりの輝きが生きる体育祭をつくるために、思いやりと絆を大切にします！
10. ミニマムスタイル（30秒Ver）
全力で楽しみ、全力で挑みます！応援よろしくお願いします！ 短い言葉でも、私たちの想いはしっかり届くと信じて、精一杯この日を楽しみます！
学年別アドバイス｜小学生・中学生・高校生
小学生さんへ
- 宣誓文は短くてもだいじょうぶ♪
- ハキハキと元気いっぱいに話せば、それだけで会場を明るくできます！
- 「がんばるぞ！」という気持ちが伝われば、100点満点です。
- 難しい言葉より、自分が普段使っている言葉のほうが安心して言えますよ♪
中学生さんへ
- 仲間と一緒にがんばる「団結の気持ち」や、体育祭にかける目標をしっかり意識しよう！
- 感謝の言葉を一言入れるだけで、宣誓に深みが出ます。
- 話し方は落ち着いて、自信を持って！声のトーンも大事なポイント。
- オリジナルの表現を少し取り入れると、より自分らしさが出ますよ。
高校生さんへ
- 伝える言葉に重みと説得力を持たせることを意識しましょう。
- 自分自身の言葉で語ることで、聞く人の心を動かせます。
- 少しのユーモアや、自分たちのクラスらしさを加えると、印象に残る宣誓になります。
- 構成を丁寧に組み立てて、堂々と語ることで、大人っぽさも演出できますよ◎
原稿は暗記？それとも読んでいい？
こればかりは学校の方針によって異なりますが、事前に知っておくことで不安を減らすことができますよ♪
- 暗記が原則の学校の場合 → できるだけ短く、要点を絞って覚えやすい言葉にまとめるのがポイントです。何度も声に出して繰り返し練習することで、自然と体にしみこんでいきますよ♪
- 原稿を読んでもOKな学校の場合 → 原稿を見ながらでも大丈夫ですが、ずっと下を向いていると声がこもってしまったり、気持ちが伝わりにくくなってしまいます。目線を上げるタイミングを練習して、はっきりした声で気持ちを込めて読むようにしましょう。
どちらにしても、自信をもって本番を迎えるために、一度先生に確認しておくとより安心です。
「読むスタイルでもいいですか？」など、遠慮せずに聞いてみてくださいね。
練習＆本番のコツ｜声・姿勢・目線のポイント
練習のときは？
- 鏡の前で話す：表情や姿勢もチェックできるので、自信につながります。
- 声を録音して聞き直す：自分の話し方のクセや強調したい部分が見えてきますよ。
- おうちの人に聞いてもらう：第三者に聞いてもらうことで、安心感が得られたり、具体的なアドバイスがもらえたりします。
- お友達と一緒に練習する：楽しく練習できて、緊張もやわらぎます。
- 時間を計って練習する：本番と同じ長さでリハーサルしておくと、タイミングがつかみやすいです♪
本番のときは？
- 背すじを伸ばして堂々と！：姿勢が良いと声も出やすくなりますし、自信があるように見えます。
- マイクの高さは口元に合わせて：高すぎると声が届きづらく、低すぎると拾いにくいので、調整は忘れずに♪
- ゆっくり、はっきり話す：緊張すると早口になりがちなので、あえてゆっくりを意識してみましょう。
- 目線を前に向ける：ずっと下を向かずに、要所で顔を上げると、聴いている人にも想いが伝わりやすくなります。
- 深呼吸をしてからスタート：大きく息を吸ってリラックスすることで、落ち着いて話し始められますよ。
よくある質問（FAQ）
Q. 長さはどのくらいがいい？
→ 一般的には30秒〜1分くらいが目安とされていますが、学校や地域によって異なる場合もあります。事前に先生や担当の方に確認しておくと安心です。大切なのは、無理に長くするよりも「伝えたい想いがしっかり込められているか」です。短くても心に響く宣誓はたくさんありますよ。
Q. 方言を入れてもいい？
→ はい、場の雰囲気や学校の方針によりますが、方言を少し取り入れることで親しみが生まれ、よりあなたらしさが伝わることもあります。「〜やけん」「〜やっちゃ」など、普段の話し方に近い表現を入れると、聴いている人の心がほっとするかもしれませんね♪ ただし、聞き手に伝わる言葉かどうかは意識してみてください。
Q. 一緒に宣誓する友達と分担してもいい？
→ OKな場合もあります！実際にペアやグループで宣誓を行う学校も増えてきています。パートを分けて掛け合いにしたり、最後に全員で「誓います！」とそろえる演出も素敵ですね。その際は、事前に台本をしっかり作って、タイミングや声の大きさなどを合わせて練習しておきましょう。また、先生にあらかじめ相談するのも忘れずに♪
まとめ｜あなただけの言葉で伝えよう
選手宣誓は、「完璧」に仕上げなければいけないものではありません。
むしろ大切なのは、あなたの中にある気持ちや想いを、まっすぐに言葉にして届けることです。
- 心からあふれるあなた自身の言葉
- 仲間と過ごしてきた時間を大切にする想い
- 応援してくれる人たちへの感謝と、やりきるという強い決意
これらの気持ちがきちんと伝われば、それこそが最も素晴らしい宣誓になるのです。
声の大きさや話し方の上手さよりも、あなたの素直な気持ちこそが、聞いている人の心を動かします。
たとえ少し緊張してしまっても、あなたらしく、ありのままの想いを届けることが何よりも大切です。
どうかプレッシャーを感じすぎずに、体育祭のスタートを彩るこの瞬間を、あなたらしく、晴れやかな気持ちで楽しんでくださいね。
あなたが心を込めて届けるその言葉が、きっと誰かの勇気になり、感動を生むきっかけになります。
心から、応援しています！
